博多の秋の風物詩…という枕詞が似合う、博多部一帯のまちを彩る「博多灯明ウォッチング」ですが。ここ数年はコロナの影響で自粛が続き、鳴りを潜めていました。
それが今年10月22日、久しぶりの本格開催となりました。特に冷泉の櫛田神社、御供所・承天寺周辺は、当団体が誇る理事、そして正体は「灯明師」のオガタが関わるエリアであります。オガタだけではありません、地域のたくさんの人々の協力があって並べられた、灯された灯明の静かに揺らぐ炎の趣。長年携わるボランティアのみなさん、そして例年通り足を運ぶみなさんのおかげで、この市民イベントは成り立っています。
もちろん博多部一帯の奈良屋(博多小学校)、博多リバレイン、東長寺、JR博多駅や博多千年門など。地上絵や夜の道を彩る灯明が、至る所にあるのです。気がついたら足が棒になるまで歩いてしまう…そんな魅力が深い催しなのです。
今回は3年ぶりとなった御供所の小学校跡地に広がる地上絵付近を中心に歩いてみました。楽しみだ〜。
バス停で言うと「奥の堂」から歩いていける聖福寺の周辺は、いわゆる寺社町の風情を残している、現在では大変貴重な趣のあるエリアです。このお寺の参道を抜けると、休憩ができるスペースや、灯明が段で並んでいる写真撮りたくなる風景も。その通りを灯明に導かれて、もう少し進んでみると…小学校跡地の地上絵にたどり着きます。
規模が大きくて、正直大人でもそのままでは全体像はわかりません。過去には脚立などを持ち込んで眺めてもらう趣向もありましたが。今年は普通に側に立って地上絵を楽しむという感じでした。それでも毎回思うのですが、色とりどりの灯明を並べるその大変さと、完成に至る凄さを、目の前に広がる無数の灯明に感じるのですよね。
親子連れ、夫婦、友達同士、ぶらりや撮影を楽しむ人など。さまざまな人が集い楽しんでいく灯明の空間。普段は音楽好きの私も、この揺らぐ灯が美しい静謐な景色には、程よいざわめきに近い人々の話し声や生活音が良く似合っていて。良い時間だなと感じるのです。
音が鳴っていてももちろん良いのですけどね。最後はおまけの一枚を。
翌日10月23日、櫛田神社「おくんち祭り」での地上絵です。グレイト。