ふくおか共創プロジェクト
地域コミュニティの衰退は、時代の流れとはいえ自治に大きな影を落とし始めています。この「ふくおか共創プロジェクト」は、地域の課題や価値に主眼を置いて、さまざまな主体と連携しながら、地域の未来を共に創るプロジェクトとして始まりました。
私たちは、このプロジェクトを進めるにあたって、現在距離が生まれてしまっている市民をはじめとした地域の多様な主体をつなぎなおす「接続点」が必要だと考え、地域活動のための相談窓口となる新しい職能をともなった職業をデザインし実装しました。この「接続点」となったのが『共創コネクター』の存在でした。主な役割は地域の課題を捉え直し、地域の未来を見据えて、これまでにないつながりで新たな共創を創出することです。
例えば、自治協議会、商店街、近隣の学校という多様な主体が協力して実現した新しいお祭り。就労エリアの昼夜人口の変動の課題に取り組んだ地域と企業のコラボレーションで開催された屋外映画上映イベントでの接点のデザイン、地域に増加している孤立する高齢者に向けて病院や企業の高い意識変容を活用した買い物支援の仕組みづくりなど、さまざまな共創の実例が生まれ、今もなお続いているものもあります。
この共創コネクターという新しい機能は、これからの地域の未来に大きくプラスを生み出す先駆的なデザインです。現在は、区役所の担当部署に引き継がれ、公共サービスとして実行されています。