約1年ぶりの開講となった本の講座。(お待たせいたしました)
今回はライターの橋口さんから「DJ選曲術-何を考えながらDJは曲を選び、そしてつないでいるのか?-」という本を題材にした講座です。
DJ(ディスクジョッキー)に関する本ですが、何を考えながら選曲(表現)をしているのかという視点が非常に面白い本です。
音楽は聞く人が曲から受ける印象や聞き心地、歌手の好き嫌いといった要素で判断されがちです。その中で「選曲する」ことは、音楽と素直に向き合い、自分なりの感性でその音楽の素敵な部分をみつけて、人に提案する。そんなところがデザインと共通しているのではないでしょうか。
本題の講座ですが、今回は事前に宿題が出されていて、その宿題を発表しながら進めていくワークショップ形の講座でした。
宿題は新婚さんの多いCRIKにちなんだ題材で、「善之さんの結婚式の曲をセレクト」。今年入籍した善之さん夫妻が、もしも結婚式を挙げるとしたら、入場、ケーキ入刀、両親への手紙、退場という4シーンに合わせて二人にぴったりな曲を選曲するものです。
それぞれ二人の結婚式をイメージしながら、テーマや演出を考えて、選曲した宿題を発表したのですが、やはり本人(善之さん)の選曲が一番なじんでいました。やはり自分の色が出てしまうもので、客観的に物事を見るのは難しいと改めて感じました。
最後に橋口先生より
「選曲は人気のある曲などを単につなげるのではなく、相手や場面に合った曲を選ぶことが重要で、つまり、トップではなくバランスを考えることが重要です。また、新しいものを提案することが醍醐味で、こんなものもあるよというものを提示することを忘れてはいけない。なので選曲とはある時は人を心地良く演出するもの、またある時は強烈なテーゼであるなど、さまざまな表情を持つものなのです。目的にぶれずに選べるようになったら、もっと楽しめますね。」

宿題発表中