#パブリックデザイン

公園のこれからを自由に考える新しいアクション

New actions to freely consider the future of parks

「活気ある公園づくりプロジェクト」は、公園が時に『使いにくい場所』として捉えられがちな都市の現状に対し、「本来の公園の魅力って何だろう?」という問いからスタートした取り組みです。建築やデザイン、まちづくりなど多分野の専門家たちが集まり、公園の新しい可能性を模索しました。
プロジェクトでは、たとえば「火を使ってパンを焼いてみる」「公園に秘密基地を作ってみる」といった、普段なら禁止されがちな活動をあえて試してみるイベントを開催。住民のみなさんと一緒に体験しながら、公園の役割や価値を見直す機会をワークショップという形で丁寧に重ねていきました。
さらに、公園の変化を長期的に見つめる「定点観測」も行い、落ちているゴミの種類や量、吸い殻の位置などを調査。そこから、ごみの出どころや利用者の傾向を読み解き、より効果的な清掃の仕組みづくりにもチャレンジしました。
こうした試みの様子はWebサイトで発信され、多くの市民に届きました。共感し、参加してくださる方が増えたことで、大きなうねりへと育っていったのです。
このプロジェクトの経験や、クリエイターたちが自由に描いた「未来の公園」のアイデアを一冊にまとめたのが、『good park ― 住民による活気ある公園づくりの参考書』です。この冊子は全国の自治体やNPOでも高い関心を集め、改訂版も発行され、広く届けられました。
地域の枠を超えて、多くの人に「公園ってもっと自由で面白くできるんだ」と感じてもらえる、小さくて大きな社会のデザインが、ここから始まりました。