#ソーシャルデザイン

花を通じた共創のまちづくり

Community Building Through Co-creation with Flowers

2018年にスタートした「一人一花運動」は、福岡市が進める“花を通じた共創のまちづくり”を目指す取り組みです。単なる「花いっぱい運動」ではなく、市民やボランティア、企業などさまざまな人や組織が関わりながら、福岡のまちに彩りとつながりを育てています。今では、福岡を代表する市民参加型プロジェクトの一つとして、着実に広がりを見せています。

私たちはこの取り組みの中で、「もっと多様な人が関われて、自然なかたちで市民同士がつながっていくこと」を大切にしながら、プロジェクト全体のクリエイティブやデザインに携わってきました。
たとえば、まちの風景に溶け込むフラワーポットの設計や配置計画からスタートし、統一感のあるまちなみづくりを支えてきました。また、市民のアイデアがまちづくりに生かされる仕組みとして、「一人一花コンダクター」を中心とした新たな参加制度も、行政と一緒に構築・実装してきました。

その中でも象徴的な取り組みが、子育て事業と連携したイベント「ふくおかまち育ミライ」です。花や緑にふれながら、子どもたちの未来を考えるきっかけを届けるこのイベントでは、花緑に関わる職業体験やステージ企画、アートやガーデニングの展示など、多彩なプログラムが展開されました。花に込められた想いや美しさが、訪れた人の心を動かし、イベント全体の価値を高めてくれました。

さらに、ナイトバーとして楽しむ夜の植物園や、花装飾を活かしたサインデザイン、イベント後の装飾を地域に移植する取り組み、企業との連携によるCSRやふるさと納税の新しいかたちなど、花をきっかけにした新しいまちの可能性を、広がり続けるかたちでデザインしています。