#コミュニケーションデザイン

地域に根ざす公園の新しい活用を促進するブランドデザイン

Brand Design that Promotes New Uses of Community-Rooted Parks

2012年、福岡市西区金武に開園した「かなたけの里公園」。脊振山系から連なる山並みを背景に、市内有数の田園地域を活かした広大な自然の恵みを十分に感じられるロケーションであり、開園以来、農体験や自然観察、バーベキューなど、魅力あふれる「里」の暮らしを体験できる場所として、全世代を含んだ多くの方に親しまれてきました。そんなかなたけの里公園の開園10周年のタイミング、またコロナウイルスの蔓延を契機としたライフスタイルの変化によるニーズに応えるために、公園内に新たな地域活性化拠点「CO_YARD KANATAKE」がオープンしました。
私たちは、この新たな拠点のブランディングに参画し、公園の指定管理者であるチーム里の環(株式会社エスティ環境設計研究所、九州林産株式会社)との協議を重ね、施設のネーミング提案段階からデザインを行いました。この施設は、キャンプ初心者でも参加しやすい整った環境や、ふと思い立った時に訪問できる身近さが大きな魅力です。その特徴から、小さな宿(こやど)であり、みんな(CO)の庭(YARD)のような存在でもあるということに着想を得て、「CO_YARD KANATAKE」というネーミングを行い、ビジュアルアイデンティティ、サインデザイン、webサイトデザイン、SNS展開、メディアデザイン、そして施設の開場を広く知らせるためのPRまで、トータルでデザインすることができました。
公園という公共のスペースに、時代に即したニーズに合わせて新たな体験機会・価値をつくる魅力的なプロジェクトに参画でき、市民のライフスタイルに沿ったデザインにチャレンジできた、学びの多い事例でした。