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Inbound Visitor Needs Survey & Experience Content Development for a World Cultural Heritage Site

世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群 インバウンド向け来訪者ニーズ調査&体験コンテンツ造成業務

海外の方々に向け、宗像・沖ノ島の価値や信仰の姿を伝える

2017年に世界遺産に登録された「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群。
この遺産群が持つ本質的な価値を、海外からの旅行者に向けてどのように伝え、また体験していただくかを検討するため、多様な調査と外国人を仲間にしたワークショップ、モニターツアーなどを行いました。

自治体や関係機関、地域の事業者と連携しながら、調査・分析・現地での実践を通じて、観光資源の整理と情報発信、そして受け入れ体制のあり方を考えることが求められたプロジェクトです。最終的には、観光で得られた収益がこの世界遺産に還元されていくことが目標となっています。

「沖ノ島」は、基本的に一般の方は上陸できません。そのため一般的な世界遺産の観光地とは異なるアプローチが必要とされます。その一方で、上陸できないからこその神聖性・文化的な奥行きを備えており、大島や本土からは今もなお住民たちの信仰が続いています。本事業では、そうした背景を踏まえたうえで、世界遺産をいかに「体験」してもらうかを模索しました。

プロジェクト初期には、海外5か国を対象としたアンケート調査を通じて、日本観光における関心分野や情報収集の実態、宗像・沖ノ島に対する認知度などを把握しました。その後、実際に福岡地域を訪れる外国人旅行者を迎える側の視点として、その印象や課題についても地元の事業者にヒアリングを行いました。

さらには、現地での体験や対話を通じた理解を深めるため、独自に編成した外国人メンバーによる「Team F」とともに、宗像地域を実際に巡りながら感じたことや気づきを共有するモニターツアーを実施しました。
今回、開発したツアーは、観光によって地域や環境を保ちながら、旅行者と地域が共に潤うことを目指した観光「サスティナブルツーリズム」をコンセプトとしています。

今後も、引き続きインバウンドのみなさんに、当世界遺産の価値を理解してもらうべく、地元のみなさんと協力しながら、受け入れ体制やパッケージ構築、広報展開を進めます。

(協力:株式会社エスティ環境設計研究所)