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vol.04「小石原焼」

09.2.22

西日本新聞「県産品ノート」第04号(2月23日掲載)は、

ご存知「小石原焼」を紹介します。
本文中にもある、「かの運動」が起こっていなかったら、
もっと庶民的なものとして定着していたんでしょうか。
それとも、まったく影も形も無くなっていたんでしょうか…。

取材を通して感じることは、
作家のこだわりが守られる環境の難しさです。
やはりみなさん、生活があるから、作りたい作りたくない…如何に関係なく、
仕事が発生するわけなんですよね。

おそらく、狸の置物で有名な「〜焼」も、
ずーっと狸を作っているわけで、
作家はもう飽きちゃっていたり、
思いが入らなかったり…。

素人考えで、とても失礼なことを言っています。
我々は、取材活動で、
プロのこだわり、押さえどころを心得ないといけません。

※工程を少し、ご説明します。


◆おなじみのロクロ


◆思った形になるには、鍛錬が必要です


◆白塗り。刷毛目の表情も重要です。


◆身近にあるいろんなものを使って削っていきます。



◆しばらく乾燥。



※掲載記事(修正前)は下記の通りです。


04 小石原焼(こいしわらやき)

生活の中で生まれた、「用の美」の心

山間の小さな村は、毎年春と秋の民陶祭には多くの陶芸ファンでにぎわいます。
今回は、経済産業大臣指定の伝統的工芸品にも選ばれている「小石原焼」の県産品ノートです。
「小石原焼」は、古くから地元の農家が日用品の水ガメや大壺を窯で焼いていた「高取焼の文化」と、黒田藩の藩主光之が肥前伊万里の陶工を招いたことによる「磁器の文化」が重なり合ったことに始まるそうです。昭和6年には、民芸運動の始祖・柳宗悦が全国に紹介し知られる存在となり、昭和30年代の民芸/陶芸ブーム以降は、多くの人々に愛されるようになりました。
小石原焼の魅力は、大きな特徴でもある“生がけ”という工程。陶工として一般的な “素焼き”を行わず、乾かしただけの生地に専用の釉薬(ゆうやく)をかけて窯で焼き上げます。一発勝負のため、作業の繊細さ・素早さが必要となりますが、陶土の生地に薬が馴染み、釉薬の薄く落ち着いた輝きを放つ姿は、「小石原焼」特有の質実剛健の素朴な風情を見せてくれます。
伝統的な「小石原焼」では、地元の山から採取した土で作った陶土や模様を描く白薬(化粧土)、藁を焼いた灰や銅版から調合した釉薬など、原料には全て現地のものを使用しています。
先人達が時間をかけて見つけ出した土は、粘り過ぎず火にも適度に強く、その特性を活かした陶土を回転台「蹴ロクロ」で成形し、化粧土を陶芸師自身の指や道具を使いながら次々に装飾していきます。
等間隔でアクセントをつける装飾にも独特の伝統があり、「とびかんな」「刷毛(はけ)目」「櫛目」「指がき」などの幾何学的なパターン、色付けにも「流し掛け」「うち掛け」などと呼ばれる手法など、渋くて飽きの来ない風合いを生み出します。
滑らかな曲線を描く“指がき”という技法は、シンプルながら熟練の技を必要としますが、「古いものを作っている意識は無いんです。ただ昔からの小石原ならではの手法も、今の生活に必ず合う筈だと思う。」と、陶芸師の太田哲三さんは語ってくれました。
工房の天井に、器の大きさを測るさまざまな寸法の“トンボ”が並んでいることからも分かるように、「小石原焼」は、蹴ロクロで成型して乾燥するまでに1割、焼き上がりまでにさらに1割というふうに、作業工程の途中で大きさが縮小していくので、最初に大きさを決めることがとても大切なのだそうです。
もちろん、装飾で使用する櫛や刷毛、カンナや鉄片などの道具も、全て陶芸師自らの手づくり工具。自分にあった形を求めて、日夜試作を重ねます。
「どれも生活から生まれる知恵に基づいたものです。特別ではなく手作りの良さを大切にしていますから、普段使ってこそ魅力が分かるんです(太田さん)。」『用の美』の心は、陶芸師の技の中にも息づいています。




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