なにせ30年続いている「福岡市博物館だよりFACATA」。大きなリニューアルも数回経ましたが、長期連載?と読んでも良いコンテンツも存在します。号によっては数度の休載も経験しながら続いていた「聴耳図鑑」。民俗学という博物館の持つ大切な要素を伝えるコラム記事として、1995年から民俗担当の学芸員のみなさんによって続けられてきました。
博物館の展示は、資料という「モノ」を中心にして語られることが多いです。その「モノ」の周辺にある行事やならわしなど、人々の生活の中に残るものを伝え、より広く民俗の世界を捉えて欲しいという意図で始まったのが「聴耳図鑑」でした。今回100号を迎えるにあたり、民俗の学芸員のみなさんの協力で総力特集を行いました。
ここまで力を入れていただいたのですが…
100回目、連載に尽力いただいた福間さんの勇退を機会に、「聴耳図鑑」は終了いたします。でも、ここで紹介した福岡の民俗は、常設展示室の中で紹介されています。「モノ」だけでない民俗の深い魅力に、博物館で引き続き触れていただければと思います。